フォーカスシステムズ

滝沢こずえオフィシャルブログ 一意専心

意地をみせた全日本選手権

お久しぶりです!
少し期間があいてしまいましたが、北海道札幌市で行なわれた全日本選手権大会の結果を報告します。

【天皇杯第99回全日本スキー選手権大会 クロスカントリー競技】
・3/19(金):フリー10km・・・8位
・3/21(日):クラシカル30km・・・3位

2020-2021シーズン、最後のビッグレースとなった全日本選手権大会は、連日の春のようなポカポカ陽気で、雪が解けてしまうのではないかという不安の中で開催され、最終日はクロスカントリースキー競技の最長種目である男子50km、女子30kmと、ハードな種目で締めくくりました。

1戦目のフリーは、「最初から攻めたレースをする」と決め、スタートを切りましたが、結果は入賞に届きそうで届かない8位。今シーズンを振り返れば中途半端な順位が私の“定位置”だったと思います。優勝もしくは表彰台を目指す私にとっては、全く納得のできない定位置です。

いつもなら、この定位置から抜け出せない自分に悔しくて、「どうしてできない?」「なぜ勝てない?」と考え込んでしまうのですが、この日は違いました。

“2戦目のクラシカル30kmを頑張る”

とてもシンプルですが、ただそれだけが頭に浮かび、このまま定位置で終わってしまったら、もうこの先表彰台には戻ってこられなくなってしまうような気がして、ここまでの悔しさや哀しさを救えるのは自分自身で納得のいく結果を出す以外ありませんでした。
いつもの“頑張る”とは違う、色んな想いが込もった“頑張る”は、自然と前向きな気持で、すっと覚悟が決まった瞬間でした。

そんな2戦目のクラシカル30kmは、あいにくの雨。
雪の状態もギリギリだったため、硫安(雪面硬化剤)を散布するのか、スタート直前まで検討されました。硫安を撒かなければ、水分が多く、柔らかい雪面状態であるため、スキーの滑走性は期待できませんし、クラシカル種目には欠かせないスキーを滑らすトラック(レーン)も崩れてしまい、とてもタフなレースになることを懸念していました。
(写真↓スキーを滑らせるレーンがうっすらと写っています。)

結果的に硫安は撒かず、雨の中での30kmはとてつもなくタフなレースとなりました。

【トップ集団】ビブ4:小林選手・5:渡邊選手・8:滝沢

距離が進むにつれてトップ集団の人数が減っていく中、私は何が何でもと必死に食らいつき、ラスト2.5km地点。ここまで27.5kmもの距離を滑ってきても、尚3人のトップ争いは続き、最後まで誰が勝ってもおかしくない接戦でした。

結果は、トップ集団3人の中で3位。
優勝することはできませんでしたが、今シーズンの私からすると上出来です。

久しぶりにビッグレースでトップ争いに加わり、あのトップならではの白熱した感覚が楽しくて、嬉しくて、そして自信に繋がり「まだ頑張れる」と再確認することができました。

今年は本当に悩み、悔しいシーズンでしたが、最後の最後に「全日本選手権」という場で私の意地を見せることができたと思います。2020−2021シーズンも応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

シーズンの終わりと同時に、次のシーズンのスタートです。
すでに1年を切った北京オリンピックの日本代表を目標に、死に物狂いで頑張りますので、2021−2022シーズンも引き続き、応援をよろしくお願いします!!