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滝沢こずえオフィシャルブログ 一意専心

2019-2020シーズンを振り返って番外編~成長できた海外遠征vol.1~

先週公開した「2019-2020シーズンを振り返って」という記事の番外編ということで、2019-2020シーズンで最も成長できたと思う「海外遠征」についてご紹介します。
今まで何度も海外遠征へは行ったことがありますが、今回の海外遠征は、初めて最初から最後まで1人で行きました。是非、最後までご覧ください!

気がつけばもう4ヶ月前になりますが、2019年11月30日から12月23日までの約3週間、FISレースに出場するため、2カ国3ヵ所6レースという行程でスロベニアとオーストリアへ行きました。

私の初めての海外遠征は中学1年生の時で、高校1年生からは毎年海外へ行き、多い年では7カ国ほどまわりました。
こんなに多くの海外経験をしているのに、最初から最後まで全て用意してもらい、1人じゃ何も出来ませんでした。だから、今遠征は1人でやり切りたいと強く思いました!

まずは大会に合わせて何日前に入るかを考え、飛行機や宿泊施設の手配を行いました。ここまでは日本と何も変わらないのでスムーズだったのですが、現地での移動を考えた時に、スキーが何台も入ったスキーケースに、スキー板の手入れ台やワックス類、衣類など生活用品が入ったキャリーケース、約100kgの荷物を1人で運ぶとなると車しかないと思い、レンタカーを手配しました。問題なのは、“海外での運転経験がない”と言うことです。
せめて、初めての海外運転は経験のある人の横でしたかったのですが…覚悟を決めました。
車をレンタルするにあたって情報収集を行い、国際免許の取得やルートの確認、車で国境を越える時のルールや必要なものを準備しました。

いざ、運転するとなった時は命に関わる事なので本当に緊張しましたが、今は便利な情報社会なので、調べれば何でも分かります!不安要素を取り除き、準備さえしておけば問題はありません。最後は本当に覚悟を決められるかだと思います。

遠征地1ヵ所目はスロベニアのポクルジュカと言うところでした。オーストリアのザルツブルグ空港から車で5時間、初めての海外運転で我ながらよく頑張ったと思います。笑

無事に目的地に到着したのでコースに行こうと思い、ホテルの人にコースについて聞きに行くと「雪がないからコースクローズ」とまさかの返答がきました。1週間後のレースはどうなるのか、ここまで命がけできたのに大本命のレースが無くなっては困ります。しかし、騒いでもどうにもならないのが自然を相手にするスポーツです…。

では、ジムの場所を聞くと「ジムは明後日からの運営」という返答が…。初っ端から心が折れそうになりましたが、仕方がないので2日間はランニングと補強トレーニングを行いました。解決策や代替策は必ずあると思うので諦めないことが大切です。

雪不足で大会開催が危ぶまれていましたが、問題ありません。毎度感心させられるのですが、ヨーロッパではレース2日前から降雪機を使った雪入れ作業を行い、一気にコースを作り上げてしまうのです。コースの状態は決して良くはありませんが、積雪0cmだったのにレースができるのは本当にすごい事だと思います。さすが、クロスカントリースキー競技が盛んなヨーロッパの強みです。

プチハプニング連発でしたが、無事に目的のレースを終えられたことにホッとしたのを覚えています。

そして、今遠征では挑戦したいことの一つとして観光があったので観光をしました!
何十回も行った海外遠征ですが、毎回チーム行動だったので時間厳守が当り前、何処へ行くにも行動範囲や移動手段は限定されました。
今回はレンタカーでの1人遠征という事で、行動範囲も時間の使い方も無限大で、こんなチャンスはなかなかないと思い、せっかく訪れた国の文化に触れる機会を作りました。

レースの次の日は完全休養日なので、次戦の地ゼーフェルトへの移動と観光に充てました。
観光は、ポクルジュカから車で30分の「ブレッド」という街へ行きました。ここは「アルプスの瞳」と称されており、湖の中に教会が建てられていることで有名なパワースポットです。

手漕ぎボートで教会まで行けるのですが、この日はあいにくの雨だったので、競技に影響が出てはいけないと断念し、近くのブレッド城へ行きました。日本とは全く違うお城を見学でき、楽しかったです。またいつか、晴れた日にリベンジできることを願っています。笑

最後に、スロベニア地方の名物「クレームシュニテ」というケーキを食べにカフェへ行きました。レース後のエネルギー補給ができ、良いリフレッシュとなりました!

ここまでアクティブに動けたのは、今までと変化をつけたいという気持ちが大きいです。また、全てが初めてなので挑戦感が強く、間違ったと思うこともありますが、失敗と成功を繰り返して成長できれば良いと思っています。

長くなりましたが、最後まで見ていただきありがとうございます。オーストリア編は次回になります。オーストリアでもハプニング連発でしたが、ひとつひとつ問題を解決しながら、多く学べたと思います。是非、次回もよろしくお願い致します。